【超初心者向け】ギア付きバイクの主要構造と運転方法の基本

小さい頃から車好きだった私。
それゆえ、自動車やバイクの構造にもすごく興味を持っていました。
ただ初めてギア付きバイクを見た時、「これってどうやって操縦するんだろう?」と正直わからなかった事を思い出します。
たとえば自転車と違って、左のレバーはクラッチであるとか、右足のレバーを踏むと後ろブレーキがかかるとか、
当時自転車しか乗ってなかった私は、「超運転むずかしそう!」と思ったものです。
そんな方に、というか、今回はギア(ミッション)付きバイクの基本構造と運転方法についてご紹介したいと思います。

ギア付きバイクの主要構造

バイクの主要構造

細かい事抜きで、バイクが走るために必要な主要パーツをざっくり紹介。
どのパーツも一つでもかけるとバイクを正しく操作できません。

フレーム

出典:Ride Apart

バイクのパーツを載せる土台となるようなものです。
通常は金属でできていて、重さ100キロ以上にもなるさまざまなパーツを支えるために、かなりしっかりしています。
バイクは主に二つのフレームからなります。
メインフレームスイングアームです。
メインフレームにはエンジンやミッションが乗り、スイングアームにはリアタイヤが装着されています。
バイクは本当にさまざまな大きさがあり、形もバリエーション豊富なので、
フレームが3つであったり、1つしかないものも存在します。
また、このフレームの種類も数多くあります。
メインフレームは外側から見えるものがほとんどですので、興味があるバイクがあったら見てみてください。

エンジン

出典:BikesIndia

バイクが動くための原動力になります。
エンジンには排気量という大きさを示すものの他、様々な種類があります。
主にチェーンを使い、エンジンの力をリアタイヤに伝えます。

エンジンの下にはギア(ミッション)があります。
写真では正確には下側半分がミッションで、上がエンジンになります。

ミッション(ギアとクラッチ)

出典:dan-nix

先ほどの説明とかぶりますが、だいたいエンジンのすぐ下にあります。
ギアは金属製の箱(ミッションケース)に入っており、外側からは見えません。
5速、6速ミッションがバイクのほとんどを占めます。
発進時には1速を使い速度が上がるにつれて上のギアにつなぎます。
また、クラッチというエンジンの動力をギアに伝える装置も入っている場合が多いです。
クラッチには2種類あり、湿式クラッチ乾式クラッチがあり、
現在ほとんどのバイクは湿式クラッチですので、ミッションケースの中に入っています。

ホイール、タイヤ

これはさすがに知っているはず。
バイクの前後についている丸っこいやつです。
ホイールは主に金属、タイヤはゴムでできています。
このタイヤには様々なサイズがあり、それは英数字で表記されます。
例えば、リム径17インチでタイヤの幅が180mm、偏平率は55の場合、「180/55ZR17」などとなります。
どのサイズのタイヤにも必ず表記があるはず。これも機会があれば見つけてみてください。

サスペンション

出典:Kawasaki

バイクの前後に装着されています。ホイールとフレームをつなぐものです。
路面のデコボコを吸収し、ライダーの負担や、フレームにかかる力を軽減します。

前側はフロントフォーク、後側はリアショック、リアサスペンション(リアサス)などと呼ばれます。
なぜかバイクでは前側はフロントサスペンションやフロントショックとはあまり呼ばれません。

サスペンションは主にショックとスプリングで構成されており、高性能なサスペンションは、このショックの強さを調整できたりして、乗り味を調整できたり、サーキット走行でタイムを縮めるのに役立ちます。
また、リアサスペンションは、リンク式とリンクなしのタイプがあり、
一般的なイメージでは縦についているサスペンションが、リンク式の場合、横向きについていたりします。
それぞれにメリット・デメリットがあったりと、付き方によっても乗りごごちに変化がでます。

バッテリー

出典:BIG DOG BIKER

エンジンでは爆発が起きているのですが、その起爆装置として、プラグという着火装置が付いています。
このプラグは電気で稼働していますので、主にこのプラグのためにバッテリーを積んでいます。
現在ではバイクがハイテク化しており、コンピューター制御が当たり前ですので、
そういった電子機器への電力供給も行います。

タンク(ガソリンタンク)

エンジンの燃料となるガソリンを入れるタンクです。
ほとんどのギア付きバイクはシートのすぐ前方にあります。
バイクのデザインに影響力を与えやすいパーツのため、かっこよくするためにアメリカンやストリートタイプなど、タンクが小さいモデルもあれば、一度の給油で長く走れるよう、ツアラーなどは大きめに作られていることが多いです。

メーター

出典:ecplaza

主にメーターは二つで、スピードメーターとタコメーターです。
スピードメーターはバイクの速度を示し、タコメーターはエンジンの回転数を示します。
だいたいハンドルの真ん中に付いており、
一昔前はアナログメーターという、針で数値を指すタイプが主流でしたが、
現在ではスピードメーターがデジタル、タコメーターがアナログタイプが多いです。
どちらもデジタルなものもあります。
また、どちらかのメーターの中に、距離を示すオドメーターが含まれています。
そして燃料計については、現在でも付いていないバイクは少なくありません。
バイク業界では珍しい事ではないのですが、車好きの私はこれがすごく意外で、初めて聞いた時びっくりしました。
車では燃料計がついていないものなどありえないですし、今でも不便だと思っています。
バイクの場合、タンクがすぐ前にある事で、分かりやすいともいいますが、
実際それでわかった事はほぼなく、いつもガソリンをいれてからの走行距離をみて、判断をしています。

ハンドル

出典:THROTTLEROCKER

バイクを曲げるためや、動力を制御するのに必要なパーツです。
左右の末端にはグリップという握る部分がつけられ、
その前方にそれぞれレバーがあります。
右側がフロントブレーキレバーで、左側がクラッチレバーです。
そのほかハンドルにはメーターが付いていたり、ミラーが付いていたりします。

アクセル

出典:Motorbike Writer

スロットルの方がメジャーな呼び方です。(スミマセンイラスト間違えました。。)
主に(全てかも)右側のグリップについており、
これを手前に捻る事で、エンジンの回転数が上がり、パワーがでてバイクが進みます。
主にワイヤーでキャブレターやインジェクション装置とつながっているのですが、最近では「ライドバイワイヤ」などと呼ばれる構造もあり、
これはワイヤーを使わず、電子制御するものもあります。

キャブレター・インジェクション

出典:MOTOUSA.com

エンジンに送るためのガソリンと空気を調合する装置です。
キャブレターはアナログな装置で、電気がなくても作動しますが、
現在ではインジェクションという電子制御された装置がほとんどを占めます。

ブレーキ

出典:howstuffworks

前後のホイールについている、バイクを止めるための装置です。
種類はドラムブレーキとディスクブレーキがあり、
一般的にディスクブレーキの方が高価で効き具合の調整がしやすく、強く効くため、
大型のバイクや高価なバイクに装着されています。

ペダル

出典:Zero Motorcycles

バイクに跨った状態の、右側がブレーキペダル、左側がギアペダルになります。
ブレーキベダルは下へ踏むとリアブレーキがかかり、
ギアペダルは、発進時以外は、下へ踏むとギアを下げ、上に押すとギアが上がります。

マフラー

出典:do it your self

エンジンの爆発により出た煙を外に排出するパイプです。
主に、バイクが出す音を静かにしたり、有毒性を低くするためのパーツです。
排出の流れは、まずエンジンからエキゾーストマニホールドというパイプを通って、
キャタライザー(触媒)というフィルターのようなものを通り、最終出口付近にサイレンサーという箱で消音され、排出されます。
個人的な意見になるかもですが、このマフラーという言葉は正確にはどこの部分を指す用語かはっきりしておらず、
エキゾーストマニホールドからサイレンサーまで全体を指す事もありますし、
サイレンサーのみ指す事も多い気がします。

サイドスタンド・センタースタンド

出典:MOTORCYCLE.COM

なくても動くんですが、重要なパーツだったので紹介。
ギア付きバイクのほとんどは、サイドスタンドのみついています。
車体の左側についており、バイクを傾けて止めます。
これが場所によっては不安定になりがちで、バイクが倒れそうになったりと怖い事も少なくなく、
傾斜が付いていたり、地面がぬかるんでいる場合は注意が必要です。
スクーターでは一般的なセンタースタンドですが、
現在のギア付きバイクでは、付いていない車種が多いです。
一昔前のバイクではよく付いていたそうで、
センタースタンドのメリットは、駐車が安定する事と、後輪が中に浮く事でメンテナンスがしやすくなるなどがあります。

ギア付きバイクの運転方法の基本

バイクの運転方法の基本

現在の一般的なギア付きバイクの運転方法です。
一般的に言われている事と自らの経験をあわせて、より安全な方法でご紹介します。

エンジン始動

サイドスタンドを出した状態で停車している想定です。
まずはその状態からバイクに跨ります。そして傾いているバイクを直立するように立ててから、サイドスタンドを足で払います。
その後、キーを「ON」の位置まで回します。
するとメーターが付きますので、ここで必ずギアがニュートラルに入っている事を確認します。
ニュートラルを確認したら、クラッチをに切りながらセルのスイッチを押します。
これでエンジンがかかりました。
ちなみに、1速に入った状態でもクラッチを握ればエンジンをかける事ができますが、
危険ですのであまりお勧めしません。
また、現在のバイクは安全装置が付いている事が多く、
1速に入った状態だと、サイドスタンドが出ていると、クラッチを握ってもエンジンがかからない車両が多いです。

停止から発進

ニュートラルの状態でエンジンがかかったら、クラッチを握り、1速に入れます。
ほとんどのバイクのミッションは以下のような構造なっており、
ニュートラル(N)の状態からだと、シフトペダルを下に下げる事で1速に入ります。
その後はペダルを上にあげる事で変速していきます。

ミッションの構造

ペダルを下に下げる←【1速-N-2速-3速-4速-5速-6速】→ペダルを上に上げる

1速に入ると、メーターの「N」マークが消えたり「1」になったりしますので、
その後、クラッチをゆっくり戻しながら、アクセルスロットルを少しずつあげて発進します。

加速-シフトアップ

だいたいのバイクが、街乗りでは2000〜4000回転を使って走行するとちょうどいいようにできています。
よって、1速ではすぐにこれらの回転数に到達してしまいますので、ちょうどいいギアまであげていきます。
まずはクラッチを完全に握ってから、シフトペダルを上にあげ、ギアが入った感触があったら、クラッチをゆっくり戻します。
これでシフトアップは完了です。

減速-シフトダウン

60kmで走行中に、前方が渋滞してることに気づき、すぐ30kmくらいまで落とさないといけない場面は少なくありません。
そういった場合は、走行しながらギアをシフトダウンする必要があります。
だいたいのバイクは、走行中のエンジン回転数が1500回転くらいを下回ってしまうとエンジンが止まってしまいますし、
止まらないにしても不安定で危険な状態になります。
また、再加速の際も、上のギアでは加速が思う通りにいかない事が多く、こちらも危険です。
よって、前述のような、2000〜4000回転をキープできるようにギアを落とす必要があります。
ただ、このシフトダウンは、シフトアップに比べ、少し難易度が高いです。
通常のシフトダウンは、クラッチを握り、シフトペダルを下に押し、クラッチを戻しますが、
この操作がスムーズでないと、リアタイヤがロックしてしまいがちになり、運転がギクシャクしてしまいます。
この辺りは感覚的な操作になりますので、何度も練習する事でコツがつかめて上手くなっていくしかないかと思います。

停止

走行中の状態から、赤信号などで停車する方法は一つではないですが、
安全だと言われているのは、まずはブレーキをかけて速度を落とし、エンジン回転数が落ちてきたら、
クラッチを握ぎり、そのまま停車するという方法です。
その後クラッチを握ったまま、シフトペダルを下に押して、シフトダウンし、
1速までおちたら、少しだけ上にあげて、ニュートラルにしてクラッチを離します。

駐車

駐車したい場所に停止したら、その後ギアをニュートラルに入れて、エンジンを切ります。
その後サイドスタンドを出して、慎重にバイクを傾けて固定します。
ギアが入っている状態でもエンジンはもちろん切れますが、
止める場所が平地なら、ニュートラルに入れておいたほうが安心感があります。
古いバイクだと、1速に入った状態でもセルが回ってしまい、バイクだけ進んでしまう危険があるし、
バイク停車後に押そうとする場合も少なくなく、その時に1速に入っていると押せなくて、あやまって転倒させてしまうリスクもあるからです。
ただし、停車場所が下り坂など、傾斜が付いている場合は、あえて1速に入れた状態で止める事をお勧めします。
ギアが入っていることで、後輪が動かない状態になりますので、坂道でも下に転がりにくくなり、安全に駐車できます。

2 件のコメントがあります “【超初心者向け】ギア付きバイクの主要構造と運転方法の基本”

  1. ボラギノール大臣 より:

    バイクのイラストを描くために基本的な構造やエンジン周りのごちゃごちゃしたパーツを知りたかったので助かりました。

お気軽にコメントをどうぞ

※コメントは管理者の承認がおりてから掲載されます。
※スパム防止のため、「私はロボットではありません」にチェックを入れてからでないと投稿できません。

CAPTCHA


最新記事

  • 記事公開日:2020年08月10日
  • 最終更新日:2020年08月11日
  • カテゴリーバイクの種類
  • 記事公開日:2019年12月12日
  • 最終更新日:2019年12月15日
  • カテゴリーバイク用品