バイクのエンジンの種類-気筒数と乗り味の違いについて
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- 記事公開日:2016年03月16日
- 最終更新日:2019年04月02日
バイクにはさまざまな排気量がありますが、エンジンの種類も様々です。
車も同様なのですが、バイクの方が軽く、作りがシンプルなためか、エンジンの違いによる「乗り味」の違いがわかりやすいと思います。
そして、この違いがわかってくると、バイクに乗るのがもっと楽しくなること間違いなし!
単気筒から4気筒までの特徴や乗り味をまとめてみました。
※そもそも気筒数って何?
気筒数とはエンジンのシリンダーの数の事です。
シリンダーとはこの写真にある、円状の穴の事です。
この穴をピストンと呼ばれる円柱が上下することで、駆動力になります。
例えば、同じ400ccのバイクでも、単気筒と2気筒、さらには4気筒のバイクがあります。
エンジンの気筒数別特徴まとめ
単気筒エンジンの特徴
出典:BikesIndia
良いところ
- ・価格が安い車体が多い
- ・トルクがあるので町中で乗りやすい
- ・燃費が良い
- ・単純構造でメンテナンスがラクだし維持費が少なく済む
- ・マフラーなどのパーツも比較的安い
気になるところ
- ・振動が大きくなりがち
- ・エンジンの音もうるさくなりがち
- ・トルクはあるけれど加速は比較的悪い
- ・高回転が苦手
概要
名前の通り、1つの気筒のみを持つエンジン。
200ccくらいまでの小型排気量バイクはほぼこのタイプ。大体400ccくらいまでの排気量のバイクが多い。
珍しいバイクだと1000ccを超すものもあるとか。
乗り味
トルクがあって乗りやすい。低回転向きなので発進、低速度域が得意。
一方、高回転は苦手で、パワーが出にくい特徴も。
そのためタコメーターを見ると、レッドゾーンが低め(6000〜7000rpm)なので機会があれば見てみてほしい。
振動は大きめで、エンジンを回すほどその振動は大きくなる。
他のエンジンではなかなか出ない独特な乗り味があり、病みつきになってしまう人もいる。
高速は高回転を使用することになり、お尻が辛いという声も。。。
アイドリングから発進、ギアチェンジして高回転までの音
「ドルッ、、ドルッ、、ドルッ、、バババッア〜、、ガッ、、、ブルルルウルウウゥ〜」搭載されているバイク
50cc〜400ccくらいのギア付きバイク全般,50cc〜250ccのスクーター全般。
YAMAHA SR400,Honda CB400SS など
2気筒エンジンの特徴
出典:Biker Cafe
良いところ
- ・比較的安めの車体が多い
- ・バランスが良くオールマイティな状況に対応
- ・メンテナンスはラクな方
気になるところ
- ・振動が大きくなりがち
- ・好き嫌いが分かれるとも言われる
概要
2つの気筒を持つエンジン。並べ方が複数あり呼び名もさまざま。
並列(パラレルツイン)、V型(ブイツイン・バイクによってはエルツインとも呼ばれる)、水平対抗(フラットツイン)などがある。
単気筒に比べ、排気量の幅が広く、90ccくらいから1200ccくらいまである。
乗り味
トルクがあって、最大パワーもそこそこ出やすいバランスタイプ。
幅広いバイクに採用されているため、4気筒のバイクと悩むことが多いと思われる。
4気筒に比べると振動は大きめだけど、トルクがあるため、低速からグイグイ加速する乗り味を楽しめる。
しかも単気筒ほど振動が大きくないし、パワーがあって運転が楽。
また、「ギュイ〜ン」という音より「ドッドッドッ」という音が好きが好きなら完璧ですね。
ただ、音は高回転になってもそこまで高くならないので、人によっては物足りないかも。
アイドリングから発進、ギアチェンジして高回転までの音
「ダッ、ダッ、ダッ、バルルルルルゥ〜、ガッ、、ッドルルルルルルゥ〜」
搭載されているバイク
90cc〜1200ccくらいのギア付きバイク全般,400cc〜800ccのスクーター全般。
YAMAHA MT-07,DUCATI Monster,ハーレー XL883N など
3気筒エンジンの特徴
良いところ
- ・パワーの割に燃費が良い傾向
- ・個性的
気になるところ
- ・メンテナンスはちょっと面倒
- ・パーツは高め
概要
3つの気筒を持つエンジン。
並べ方はほぼ2種類で並列(ほとんどこっち)とV型。ただ並べ方の違いによる性能の差は少ないのだとか。
珍しい気筒数の為、存在するバイクの全体数はかなり少なめ。代表的なメーカーはトライアンフが有名。
乗り味
高回転型のエンジンとも言いがたいけれど、トルクがないともいえない。よく言えば2気筒と4気筒のいいとこどり。(らしい)
2気筒に比べると低回転よりも高回転が得意だけど、4気筒ほどではないという感じ。
振動は2気筒に比べて少なめ。万能型なのかも。
ただ、個人的には4気筒と変わらないのではないかと思う。音も4気筒と区別は難しい。
あとは車体の性格にあわせて乗り味は変わると思われる。乗りやすく調整したり、あえて尖らせて速いけど乗りにくかったり。
最近YAMAHAのMT-09などに導入されたので、今の時代にあってるのかもしれない。今後シェアは伸びるかも。
アイドリングから高回転までの音
「ブ、ブ、ブ、ブ、ブブブァァアアアアア、フゥウァアアアアアア〜」
搭載されているバイク
有名なメーカーはトライアンフ。ヤマハ一部の車種に導入。全体的には少なめです。
TRIUMPH DAYTONA675,YAMAHA MT-09 など
4気筒エンジンの特徴
良いところ
- ・パワー(馬力)があって速い
- ・振動が少ない
気になるところ
- ・車体価格が高め
- ・燃費悪め
- ・メンテナンスが面倒で維持費が高くなりがち
- ・マフラーなどのパーツが高い
概要
4つの気筒を持つエンジン。
並べ方は並列(直列とも)V型、水平対抗。並べ方の違いによる性能の差が出やすいと言われています。
パワー(馬力)が出しやすく、主にスポーツタイプやレースタイプのバイクに多い。気筒数が多いので、比例して複雑な構造になり、よって価格も高くなりがち。
並列4気筒の場合、バイクの横幅が広くなりやすいため、比較的どっしりした印象がある。
乗り味
高回転が得意で低回転が苦手。
といっても、低回転では全然パワーがないということは最近少ないらしいので、単気筒や2気筒に比べると、低回転の加速感が弱いくらいかと。
その代わり、高回転になればなるほどモリモリ湧いてくるパワーは、4気筒ならでは。
また、エンジンの回転数に合わせて、素直にパワーがついてくるので、パワーのコントロールがしやすい。
(2気筒は思わぬところでトルクが出て体がガクッとすることがある)
特にスポーツタイプで、高回転まで回した時の官能的な音はすんばらしい。
アイドリングから高回転までの音
「ヴヴヴヴヴ、ヴィィイイイイアアアア、ゥィアアアアアアアアアアー」
搭載されているバイク
250cc〜1000ccくらいのギア付きバイク全般(スクーターは現在無いと思われる)
気筒数ごとの比較まとめ
燃費
単気筒>2気筒>3気筒>4気筒
振動の大きさ
単気筒>2気筒>3気筒>4気筒
トルク(低回転の力)
単気筒>2気筒・3気筒>4気筒
パワー(馬力)
4気筒>3気筒・2気筒>単気筒
維持費の高さ
4気筒>3気筒>2気筒>単気筒